『束縛のない広い所』  古屋司信長老

 

怪我をしてから、今まで普通に行っていた山に行けなくなって、運動不足を感じていた。

しばらく、歩数計を意識して歩くことをしていたが、足首と膝に痛みを感じ、あまりリハビリにはならなかった。

自宅でできるリハビリを考えていたところ、通っていた整骨院の先生アドバイスで、関節に負担が少ない自転車に乗ることにした。

朝、夕、3kmずつ20分程度、交通量の少ない農道を走っている。

ドイツに「トラック一杯の薬よりも、一台の自転車」と云う格言があるそうだ。

梅雨前の6月初めから自転車に乗ってみることにした。

風をきって走ると、季節を感じたり、新しいものを発見したりする。

川沿いの道(涼しい木陰で小鳥がさえずっている)を走って南川の橋にかかる。

ここが休息ポイントだ。ブレーキの気配でアオサギが逃げていく。

橋の下に、シーラカンスのように悠々と泳ぐ鯉発見。川辺を矢のように飛ぶカワセミも発見。

またしばらく走ると今度はツバメが電線に集団で止まっている。

五線譜に書かれた♪のようだ。道は大きくカーブして休耕田の道を走る。

向こうの空には、すじ雲やちぎれ雲、カリフラワーのような積乱雲が沸いていたりする。

カラスが、田んぼで何かをついばんでいる。キジも出てきた。

セキレイが自転車を先導するように先を飛んでいく。

 

『神は悩んでいる者をその悩みの中で助け出し、そのしいたげの中で彼らの耳を開かれる。

まことに、神はあなたを苦しみの中から誘い出し、束縛のない広い所に導き、あなたの食卓には、あぶらぎった食物が備えられる。』 ヨブ記36:16